朝から雨だったり、しぐれたり、晴れ間が見えたり、みぞれになったり・・・
変な天気。そしてメッチャさぶっ
そんな中、奥屋内へ行って来ました。
木の切り出し音頭を聞きに!

30年前くらいまでは、山仕事になくてはならなかったトビとツル。
今もトビなんかは使わないこともないらしい。
やっぱり木を動かすにはこれが一番なんやろね。
今こうしてこんなにトビツルが集まるのは珍しい、って奥屋内のおんちゃんたちも言っておりました。
おっきさも形もそれぞれ微妙に違っています。
おっきい材にはおっきい道具。
こまい材にはこまい道具。
一つ、柄の所が木ではなく、竹で出来てる奴があって、「おー、そうそう、昔は竹じゃったねぇ」と昔よりもっと昔の話も出てきます。
今日集まってくれたおんちゃんは5人。
みーんな若いときから山で生きてきた山男。
5人のうち、3人はモウリさん。(えーっと、なんてお呼びすればいいのでしょうか?)
そして、シノダさんと、サカイさん。
よろしくお願いします。
さっそくちょっとだけ山に入り、朝倒してくれていた木を5人のおんちゃんたちが囲む。
いよいよ聞けます、見れます、山仕事の音頭。
かっこよかった!
おんちゃんらぁみんなかっこえい!
音頭がまたえい!!
見るのに夢中で、木を動かしてる時の写真撮るの忘れてた・・・。
管理人がビデオ撮ってくれてるのでね。記録は残っておりますよ。
もしかしたら、この場所で音声も聞けるようにしてくれないかな~?
(はいはい・・・今年度中にはやりますので、お楽しみに by 管理人)頭領の音頭にあわせて、後の4人が合いの手をうち、呼吸を合わせて力を入れると、重さ300キロはあるかと思われる材がジコジコと動いていきます。
昔はこうやって、丸太を1本1本山から出し、トロッコに乗せて運んでいたのだとか。
次回は木馬(キンマ)使ってるところも見せてくれるって。
キンマって?
そりゃ、・・・まだ見てないから知りませんけど。
「オマエ 百マァデェ~ ワシャ九十九マデェ トモニシラガガハエルマデェ~」
(しんどくても辛抱しよう、共にがんばろうっ)
ほんまにしんどそうでした・・・。
「休み休みやってよーーっ」というと
「心臓止まるぞぃ」
「昔みたいにゃいかんぞぃ」
「もうやめてえいか?」
って・・・。
「だめでーす!」
「まだまだでーす!」
と、かなりご無理をさせてしまいました。つい。
「ウゴキーハ ナイナァイ エニカイタァ ジシンジャー」
(動かなくなったぞ、絵に描いた地震じゃ)
「イッスン ズツデモー トーイキャ シャクデェ~」
(一寸ずつでも、十いったら、尺よ。ちょっとずつしか進まなくても重ねりゃ進むもんだ)
「トビコーワァ ハナコーデーェー」
(トビの者は、ハナに来い)※ハナ=材の前側
などなど14種類ほどの音頭を知ることが出来ました。
「モー エイコトナイカァー」
(もう、このくらいでやめていいのでは?)
「ホージャ~ ホージャ~」
(そうだ そうだ)
とアドリブの音頭が出たときは笑ってしまいましたが。
実際、そんなもんなんだそうで、頭領のアドリブ、ユーモア満載でやっていたようです。
今日集まってもらったおんちゃんたちは、当時みんな若手、いわゆる下っ端で、その思い出話もおもしろかったです。
力を合わす為に歌ったという、音頭。
みんなの力がバラバラだと全く木は動かず、6人の男(当時たいがい6人の班だったそうです)が息を合わせることで、どんな大木でも動かして来たんですね。
「今じゃセクハラ言われるようながもいっぱいあったけんどねぇ・・・」
「怒られるけんやめちょこかっ」
ってなことも言ってましたが・・・・
気になります!

昔の写真を見ると、どの人も腰にこんなん付けておりました。
アナグマだって。
座って作業するときにケツの下に敷いて使う物だそうです。
山から帰って集会所で山の話を聞く。
聞けば聞くほど、知らないことだらけ。知りたいこといっぱい。
なので、また第2弾、いつかしてもらいます。
「その前に一度飲みに来い」と言われましたので、仕事の為です、参上致します。はい。
貴重なお時間いただいて、ほんまにありがとうございましたー!